私は国際結婚をし、海外で出産をし子育てをしています。この国ではホームドクター制が徹底しており、自宅住所で担当のお医者様が決まります。お医者様には補助でお手伝いをされる看護婦さんがおり、こちらも引越しでもしない限り、変わることなく同じ方がずっと見てくださいます。
私は外国での子育てということで、勝手が違うため、看護婦さんにいつも助けていただいています。最初に助けていただいたのは、斜視にしないために暗い部屋にい続けること、オムツかぶれにはオリーブオイルを塗ることなど、義母が一昔前の民間療法を強要してきた時のことです。初めのうちこそ、一つ一つ調べ、今は正しくないことと言われていることを示してきましたが、そうすればするほど、義母の固執は悪化しました。
ホームドクターとはこれからずっとお付き合いが続くのに、家庭の恥をさらすのは恥ずかしいとも思ったのですが、いい加減、私がおかしくなりそうだったので、夫と一緒に看護婦さんのところに行きました。看護婦さんは、当然、民間療法は医学的根拠がない場合が多く、聞いた内容によっては良くない場合もあると夫に説明してくれました。夫は義母にその内容を伝えてくれました。義母だって内心は変わっていたのでしょう。私ではなく、看護婦さんから良くないと言われたというのは効果的でした。
あの時、看護婦さんに助けを求めなければ、民間療法に縛られ、それはそれは苦しい子育てを強いられたことと思います。看護婦さんはただ業務をこなしただけだったのかもしれませんが、質問の後にその看護婦さんがぎゅっと抱きしめてくれたこと、私は忘れられません。とても温かかったです。